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色が持つ力

  • コラム
色が持つ力

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新年最初のブログ投稿です。

突然ですが、お正月と言えば「赤・白・金」のおめでたいカラーを連想しませんか?
日本では古来より慶事には「紅白」の配色が用いられ、白は「始まり」、赤は「喜び」を意味しているそうです。

身の回りのあらゆるところに存在する「色」。
デザインするにあたり、コンセプトは必ず必要になりますが、色もコンセプトに含まれる大切な要素です。
感覚的にハイセンスな色を選択できる人もいれば、ロジックで選択する人もいます。
デザイナーにとってはどちらも必要!でも意外と色について語るとなると何も語れず、知らないことばかり。
今回は「色」について気になった情報を色々なサイトから集めてみました。

そもそも「色」って何種類あるの?

最近よくメディアで耳にする「白って200色ある」という有名芸能人の言葉。
純粋に「色って何種類あるの?」と気になり…
世の中に存在する色は約1,677万色と言われているそうです。ですが、厳密にいうと「何種類」と答えるのは非常に困難。その理由は、色は人間の頭の中に生じている電気信号・知覚現象の一つ。その見えているものが決まった色だからではなく、それぞれの人がそれぞれの色を認識している状態。だからこそ「何種類」とはっきりとした数字に表すのは難しいとされています。
色は感じられるだけ無限にある と書かれている記事を見て納得してしまいました。ただそれだけではあまりにも抽象的すぎるので、なんらか数値に表しているものがないか調査したところ、
〇名前がある色は数千色(日本の著書では2130、洋書では7500とされている)
〇伝達目的で作られた見本の数は数百~数千色(見本帳によって差がある)
〇数値で表現できる数は数千~1千万超色(形式によって差がある)
〇人が見分けられる色数は数百万色(個人差あり)
と、とにかく膨大であることがわかりました。

色の意味と与える印象

色は暖色系で彩度が高い色ほど興奮感を与え、気持ちを昂らせ、 反対に寒色系で彩度の低い色ほど沈静感を与え気持ちを落ち着かせます。
例えば、アンツデザインのロゴマークの「赤」。情熱的でエネルギー溢れる色です。視覚的に訴える力が一番強い色だと言われ、コツコツ努力を積み上げ、昇っていくコンセプトを表現するに最適な色でした。
今思えば、ロゴをプランした時、赤一択だったような…起業時のヤル気に満ち溢れた気持ちがしっかりと反映されている気がします。
その他にも、 ピンク…かわいい、甘い、幸せ
オレンジ…活力、健康的、にぎやか
ブルー…クール、安全、神秘的
グリーン…癒し、安らぎ、エコ などなど。
色のイメージを自分のアイデアの引き出しに入れておくと、デザイン表現の幅が拡がりそうです。

色の重要性

人は様々な情報を、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感から得ています。しかし全ての機能がバランス良く情報を得るのではなく、8割以上は視覚から、さらにそのうちの8割以上が「色の情報」と言われています。そのことからも、色は私たちの生活に欠かせないものだと再認識しました。
デザインにおいて「色」の役割は
〇目をひくため(誘目性
〇見つけやすくするため(視認性
〇文字をみやすくするため(可読性
〇形をわかりやすくするため(明視性
〇区別をはっきりさせるため(識別性
〇連想させるため(イメージ
〇心理作用に影響させるため
などがあります。
こういった色の効果をデザインの中で賢く取り入れていくことで、デザインをより意味の深いものにできると思います。




色の特性を理解し、それに基づいて色を選ぶことは、ブランディングの向上に役立つ知識です。 ただ、色に対する考え方について、正解は一つではないと思っています。例えば「飲食店に寒色は向かない」「青は美味しそうではない」など、情報を鵜呑みにすると、新しい発想は出てこないし、狭い視野の中でしか物事を考えられなくなってしまいます。あくまでも色についての知識をベースに、自分の感性を最大限に生かし、お客様のブランディングに貢献できるようなデザインをしていきたいと考えています。